丘の家のミッキー久美沙織集英社コバルト文庫


真性お嬢様だけが集う「華雅学園」。ミシェールこと浅葉未来(あさばみく)は中等部3年生。生粋の華雅エンヌしか入れない社交クラブ「ソロリティー」のメンバーなの。
でも、そんな優雅なお姉さま達との日々に終止符が打たれるひがやってきた。ノスタルジーに浸るパパのせいで転向することになってしまったの!
海の家の見える丘の家から通うことになった「森戸南女学館」ってどんな学校かしら・・・?

________丘の家のミッキー1 お嬢様はつらいよの巻」カバー解説より

といった感じで始まる少女小説。まだコバルト文庫というブランドが生まれる前のに刊行されていたシリーズで、第1巻の初版は約20年前。全10巻。
絶版になっていたのですが、この2〜3年の間に新装版で再版していたのでした。
年末年始にかけて読みふけってみたのですが、パーペキに少女小説っつーか少女漫画読んでる気分になりました。
イメージとしては「マリア様がみてる」に被るかと思っていたのですが、主人公浅葉未来の一人称で描かれる中3少女の世界は「マリみて」以上にお嬢様(というか女の子)の世界を描いていて、「マリみて」とは比べ物にならない程正統少女漫画風なのでした。
ただ、
中々率直(あるいは辛辣)な女の子の発言が織り交じっており、甘々なだけでなく中々刺激的に楽しく読み進められたのでした。
この作者の持ち味でしょうか。それとも少女小説とはそういうものなのでしょうか?

というわけで全10巻、中々楽しませていただいたのですが、何で突発的に読むことにしたかというと。
作者である久美沙織は近年はドラゴンクエスト(Ⅳ以降)の小説を執筆しているんですよね。
ドラクエを描く人が過去に書いた少女小説? 一体どんなのだろう?」という好奇心からだったのです。
というわけで、そのうちドラクエ小説も読んでみようと思います。