2004年アニメ作品振り返ってみるシリーズ(最終回)

2004年に最終回を迎えた作品で印象深かったもの。

  • 蒼穹のファフナー
    • 2004年7月〜12月にかけて放送された。SFアニメ、というくくりで良いのか。
    • 放送開始時には結構酷評されていたと聞きますが、冲方丁が脚本を担当したシリーズ中盤〜後半にかけて一気に評価を上げたようです。
    • 自分的には最初の方はそんな批判する気にはならなかったですが、後半に評価上がったのは事実。なぜだろうか?
    • シリーズ序盤では、個々のキャラクターの描写を深くせず、群像劇な面が強く意識される描かれ方でした。それが後半、メインキャラ一人づつにスポットを当てる演出に切り替えがスムーズにいったのが勝因でしょう。まぁ、どちらが勝つも負けるも無いですが、観ている方がどっちをより多く受け入れたかですよね。群像劇よりもキャラクタードラマの方が受け入れられやすかった、みたいな。
    • そういえば、放送開始当初にエヴァンゲリオンとの設定の類似性が一部で話題になったらしい。設定を聞いて考えなかったといえば嘘になるが、それが見ない理由や作品を否定する理由になるかはどうかとは思う。このくらいではパクリみたいには感じないし。まぁ、大概否定的な意見の方が声大きく叫ばれるものだけれど、今TVアニメを主に見ている人の多くがいかにあの作品に影響を受けているかが伺える事象ですね。
    • 実際のファフナーの物語は「対話」がテーマらしく、群像劇の中で各キャラクター同士(敵をも含めて)の関わり方、在り方がよく描かれていました。
  • 敢えて比較するなら、エヴァンゲリオンは「怖くて最後まで相手と向かい合えない人の物語」、ファフナーは「痛みを負いつつも相手と向かい合っていこうとする人の物語」と思います。

ついでに関連作品にも触れておきます。

    • 冲方丁脚本のドラマCDⅠはTV版の10話辺りのキャラクターの心情を補完するものでした。ただし、音だけで伝えるものだという事を意識した脚本が書かれていて、非凡で且つ面白かったです。