第十九唱『石ころの想い』2005年8月9日放送

面白かったです。
以前にも書いたけれど、冒険物というよりも少女漫画テイストの強いアニメ版ですが、今回はその傾向が顕著に表れた話だと思います。
フィロという横恋慕キャラがでてきたことで、お互いの存在を意識するようになるクー&レン。
自分の想いを持て余してクーと距離をとってしまうレンと、そんなレンにどう接したら良いか解らず戸惑いを隠せないクー。
2人のすれ違いからラストのハッピーまで綺麗に描かれていて非常に良かったです。

フィロも、クーへの想いと任務との板ばさみで苦しむ様がきちんと描かれていて、良いキャラになりました。
漫画版のフィロも良いキャラでしたが、アニメのフィロも全く違った魅力を持っていて良いです。
アニメではクー&レンの関係を特に物語の前面に出していることもあり、(ローウェンでなく)クーと絡んだ方がお話としては自然な流れだったと思います。
漫画では途中からクー&レンのキャラを交代で活躍させていっているように感じます。それ自体は良いのだけれど、クー&レンの関係については結構曖昧なまま(もしくは早い段階で相思相愛ですんなり決まっている)感じがします。特に単行本の最新9巻あたりでは、クー&レンの関係というよりは、人とエディルレイドの関係自体が話の表に出てきているようです。それを通じてクー&レンの関係が描かれていくのでしょうけれど、それは恋愛ではなく、恋人に近くてもあくまでパートナーとしての関係で書かれているように思われます。
つまり同じ「エレメンタルジェレイド」という作品の中でもクー&レンの関係は、漫画では「固い絆で結ばれているが、恋愛ではない人とエディルレイドの関係」として*1、アニメでは「人とエディルレイドだけれど、互いに愛し合う恋愛関係」として描かれていると。それが最大の違いとして、アニメオリジナルのフィロ編ストーリーに現れているのだと思います。

*1:これから変わる可能性はあるけれど