新たなる翼

カレイドスター 新たなる翼
第51話『約束の すごい 場所へ』(最終回)
「さあ、みんなで最高の喝采をあびにいきましょう!」(そら)

というわけで、カレイドスターも最後の幕。
前回でキャラ関係の問題は全て解決、天使の技も完成したようなもの。なので、今回は主人公最後の命題「争いの無いステージ」が成るか否かが物語の焦点でありクライマックスだと思っていました。
ですが、実際は今までの主人公以外のメインキャラの顛末(夢の成否、または将来への意志)まできっちり描いた、“まさに最終回”という展開でした。この辺りは、あくまで第1部の最終回であった「幻の大技」編のラスト(第26話)とは異なるということなのでしょう。その分最も盛り上がる展開はラスト1であった前回で、今回は若干落ち着いた展開でラストに収束させた感じです。だからこそこの作品の最終回に相応しい回だったと思います。
・・・とまぁ、冷静に分析していますが、実際に鑑賞しているときは感動感動で涙ぐんでしまいました。

昨今のアニメやドラマ作品は3ヶ月単位のシリーズ者が多い為か、短期間で物語の始まりからラストまで描こうとしてイベントラッシュになっている場合が多いように思えます。それ自体は楽しかったりもするのですが、やりたいイベントを羅列して終わってしまい、物語やキャラを充分に描けず終わってしまうケースも多く見受けられるように思います。
この「カレイドスター」と言う作品は、1人の少女が夢をかなえるまでの物語を、時にはもどかしいほど丁寧に描いた作品でした。お手軽な消費をされているTVアニメ界にあって、あえて逆風の中を一年走り抜けられた「カレイドスター」に拍手を送りたい。