幸福の王子

毎週水曜夜１０時から日本テレビ系で放送中のドラマ。
本木雅弘、菅野美穂、渡部篤郎が演じる三角関係を軸に展開するお話なのですが。
最近ついつい見てしまいます。
何が面白いのだろうかと考えていたのですが。
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まず描き方が少し変わっていまして。
渡部篤郎演じる医者が、一人の少女（綾瀬はるか）にその少女を助けて植物人間状態になった一人の男（本木雅弘）の過去の話を語るという形でメインが進行します。
つまり、作中の時間軸は現代におきながら、実際には過去に起こった話を語っていくのです。
ですから、大きなイベント（誰かが死ぬとか）が起こると、「―その３年後、」といった感じでどんどんドラマ（過去の話）が進んでいきます。
通常、ドラマで一年後、三年後、と時間がどんどん進むと違和感を感じそうなものですが、以下の理由でその問題は解決されています。

• 回想話なので、唐突に時間がすぎていってもあまり違和感はない。
• 物語の最初に現代に時間軸を置いたため、それは現代に時間が近づいていく行為となっている。

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また、他のＴＶドラマと大きく違うのは、ドラマを見る面白さが２つあることです。
通常、ドラマの結末はわからないものですが、この「幸福の王子」では、第１話で“男は植物状態、女は死亡という結末”が語られています。つまり冒頭で「２人ともラストは死ぬんですよ」と言ってるようなもので。
通常、結末が分かっているとドラマを見る面白さが殺がれるような気がしますが、この作品では逆にそれを面白さに繋げています。
語られていく過去話は１０年近く前の状況から語られていくので「これからどうなっていくのだろう」という通常存在する視聴の楽しみが大幅に殺がれることは避けられています。
また、その１０年前の状況から現代の悲劇的状況はかけ離れているので「どうしてこうなってしまったんだろう」という謎が明かされていく面白さが、逆に追加されているといえるでしょう。
謎がどんどん明かされるので、視聴者は気になって見てしまう。
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というわけで、トレンディドラマでは珍しい面白い形と思います。
人気が出ても仕方がないでしょう。
今週の話ではその過去話を聞かされている少女に最終的に話が関係してくる気配もみせていっているので、ラストでどう持っていくか楽しみ。
ちなみに、話そのものがそんなに面白いかは微妙と思うので、素人にはお勧めできない。
しっかし、同名の童話と関係しているのかは全く不明だなぁ。

◆参考
・ドラマ「幸福の王子」公式サイト
http://www.ntv.co.jp/ouji/
↑日本テレビの公式サイト。キャラ相関図や次回のあらすじ等が掲載。

・童話「幸福の王子」
http://www.hyuki.com/trans/prince.html
↑童話「幸福の王子」の物語テキスト。